職場の同僚をダース・ベイダーに例えたら訴訟沙汰に…英国で約580万円の賠償金支払い命令の仰天
とにかく会社では同僚を何かに例えるのはNG、ということか──英国民保健サービス(NHS)の女性スタッフが、同僚から、映画「スター・ウォーズ」シリーズの冷酷で威圧的な悪役、ダース・ベイダーに例えられたのをきっかけに退職。精神的苦痛などを理由に雇用主を相手に訴訟を起こしたところ、NHSに3万ポンド(約580万円)の賠償金の支払いを命じる判決が下されたのだ。
訴訟を起こしたのは、NHSの血液センターに勤務していたローナ・ルークさん。2021年8月、職場のコミュニケーション研修でスター・ウォーズのキャラをモチーフにした性格診断テストが行われた。ローナさんが席を離れた際に、彼女と関係が悪化していた同僚が勝手にローナさんに代わり性格診断を実施。ローナさんの性格は「ダース・ベイダー」に分類され、その結果が他の同僚にもシェアされた。
これにローナさんは職場で「嫌われている」と感じ、深く傷ついた。1カ月後にNHSを退職し、訴訟を起こしたのだ。裁判所は23年10月、ローナさんの「精神的苦痛」や「職場での不利益」を認め、NHSに3万ポンドの賠償金を支払うよう命じた。
判決はリアルタイムではほとんど話題にならなかったが、最近になって英紙ガーディアンが報じたことをきっかけに、複数のメディアが取り上げて注目を集めている。