青砥「もつ焼き 小江戸」は夕方5時前からカップル、地元の先輩、ママ友たちで大賑わい

公開日: 更新日:

新鮮な肉は、新鮮なにおいがする

 そういえば、雑色の今はなきもつ焼きの名店三平もこんな雰囲気だったっけ。それはともかく、出てきたテッポーを見てわかった。こりゃ、人気になるはずだ。テッポーは豚の直腸。きれいに掃除して軟らかくなるまで下茹でする手間が並大抵ではない。だから普通の店ではあまり扱わない。あっても湯がいた程度のテッポーはゴムみたいに硬い。そして時間のたったモツはにおうため、濃いタレでごまかすことになる。だからこそ、軟らかく下茹でした新鮮な小江戸のテッポーは塩焼きがいいのですよ。アタシの好みだけどね。その塩焼きを噛みしめてごらんなさい。絶妙の歯応えと、にじみ出る脂と塩が混ざり合ったモツのうまみが口中にあふれる。サイコ~。

 この店のモツは新鮮な豚モツのにおいである。このにおいがなければモツの意味がない。よく食リポなんかで「臭みがありません」とか言うでしょ? あれ、ウソ。肉はにおいがあるからうまいのですよ。

 新鮮な肉は、新鮮なにおいがする。でも、腐りかけも好きだけどね、アタシは。腐敗する一歩手前、熟成のギリギリ。これは女性にも言えるね、ってコラ! そんなアホなことを考えながらカシラ、アブラ、さらにナンコツを堪能し、下町ハイボールになだれ込む。エキス入りの黄色いやつ。これがまた危ない。スイスイ、イケちゃう。今回は青砥でチンボツか……。(藤井優)

○もつ焼き 小江戸
 葛飾区青戸3-39-3 優和ビル2階

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ