「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状
拭いきれない品質への懸念
あれほどのブームは、なぜ沈静化したのか。そもそも、随意契約で放出された備蓄米は2020~22年産(古古古古米~古古米)で、品質を懸念する声が少なくなかった。
「品種や産地によって品質にばらつきもあり、中には劣化が進んでいるものも散見されます。『おいしくない』との声も少なからずあり、コメにこだわりのある人などはリピート率がそこまで高くないと考えられます。備蓄米が大きな話題になったのは、メディアの報道が過熱しすぎた側面もあるでしょう」(米流通評論家・常本泰志氏)
創業90年の老舗米穀店「まつもと米穀」(京都府舞鶴市)の松本泰社長も、備蓄米の品質を疑問視する。
「炊きたてなら多少はおいしく食べられるかもしれませんが、2~3時間もすれば味がどんどん落ちてしまう。普段は炊いたコメをお弁当やおにぎりにしたり、食べきれなかった分を冷蔵庫に入れておくことがあると思います。しかし、古古米くらいになると、こうしたさまざまな食べ方に堪えられる品質ではないことがあるのです」
自民惨敗の参院選でも進次郎効果はなかった。「小泉劇場」とともに備蓄米ブームも忘却のかなただ。
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今回の参院選では旧安倍派の「裏金候補」15人が有権者の審判を受けた。開票結果はナント、10勝5敗の勝ち越しに。●関連記事【もっと読む】『自民旧安倍派「裏金候補」15人の当落は「10勝5敗」の勝ち越し…外国人政策の陰に隠れた「政治とカネ」』で詳報している。