愛知県豊明市の条例「スマホ1日2時間まで」が大炎上…市の担当者が語った真意
児童の健全な成長を促す意味合いもあるようだ。
「不登校問題への対策という目的があります。クラスになじめなかったり、担任の先生と合わないなど、不登校にはさまざまな要因があるため簡単には語れません。しかし、スマホを使いすぎるあまり生活習慣が乱れ、学校に行けなくなってしまった例もみられます。また、午後9、10時までという時間制限も、子供にとって望ましい睡眠時間を逆算して設定しました」
■香川県条例との違いは?
スマホ利用などをめぐっては、2020年に香川県が「ネット・ゲーム依存症対策条例」を施行。18歳未満のゲームは「平日60分、休日90分まで」とし、スマホ利用も中学生以下は午後9時までと目安を定めており、豊明市の条例と同一視する声もある。ただ、香川県の条例は、保護者に努力義務を課している。
「豊明市の条例は努力義務を課しておらず、もちろん罰則もありません。あくまで、適切なスマホ使用を呼びかけていく“理念条例”です」
海外ではすでに、スマホとの関わり方の見直しは進んでいる。フランスやイタリアなどは、中学生までを対象に学校内でのスマホを全面的に禁止している。オーストラリアでは昨年12月、16歳未満の子供にSNSの利用を禁じる法案が可決された。今後は日本でも、スマホ規制が進められるのか。