カナダの63歳がんサバイバーが自身の誕生日に病院の駐車無料券を配布
カナダのオンタリオ州ロンドンに住むクリスティーナ・ロックさんは先日、63歳の誕生日を特別な方法で祝った。地元の病院「ロンドン・ヘルス・サイエンス・センター」の駐車場を利用するがん患者の駐車料金を肩代わりしたのだ。
クリスティーナさんも現在は寛解しているが、悪性リンパ腫のサバイバー。2004年に「非ホジキンリンパ腫」と診断されて以来、約20年間、手術や治療と寛解を繰り返す生活を送ってきた。
病院の待合室で他の患者との間でしばしば上がっていたのが、「長時間待たされると、駐車料金が高くついて結構きついよね」という話題。この経験から、彼女は患者に直接届く支援として、駐車料金の支払いを思いついたのだ。
そこでクリスティーナさんは空き瓶のリサイクルや募金で3700カナダドル(約40万円)以上を集め、250枚の駐車無料券を準備。8月12日、病院のがん病棟の入り口で「私への誕生日プレゼント。あなたの駐車料金は無料です」と書かれたバナーを掲げ、患者たちに無料券を配布した(写真=ロンドン・ヘルス・サイエンス財団のフェイスブックから)。
クリスティーナさんの取り組みは、同財団のSNSなどで紹介され、駐車料金という見過ごされがちな問題に光を当て、患者の経済的・精神的負担を和らげる試みとして注目を集めている。