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井上理津子ノンフィクションライター

1955年、奈良県生まれ。「さいごの色街 飛田」「葬送の仕事師たち」といった性や死がテーマのノンフィクションのほか、日刊ゲンダイ連載から「すごい古書店 変な図書館」も。近著に「絶滅危惧個人商店」「師弟百景」。

(2)葬儀に訪れた人が“本人”と握手をし、声をかけ、別れを告げる

公開日: 更新日:

 遺体の一部にメスを入れ、ホルマリンなど何種類もの薬液を調合して作った、その遺体にふさわしい衛生保全液を動脈に注入する。その圧力で血液が静脈から押し出され、衛生保全薬液が全身に回る。腐敗の進行を抑えられる上、全身の肌の色、艶、張りなどを、まるで生きているかのようにさせることができるのだ。さらに、必要に応じて顔の損傷の修復やメークを行う。

 費用は15万~35万円。「日本では火葬するから、特段の必要がない」ともいわれてきたが、2024年の施術件数は全死者の5.1%を上回る8万2068件に至る。

【連載】遺族の悲しみを軽減させるエンバーミング

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