著者のコラム一覧
坂田冬彦

1962年生まれ、神奈川県出身。役所勤めの後、憧れだった路線バス運転手に。60歳で定年退職。現在大型ショッピングセンターの施設警備員として奮闘中。

(7)「不思議なお客さま(?)」への対応は本当に難しい

公開日: 更新日:

 1週間後、今度はセンターコートで騒いでいる40歳代の女性がいた。周りの人に向かって「あたしを監視してるんじゃないよ」と大声を出して歩いているのだ。他のお客さまの迷惑になるので、お声がけをして防災センターにお越しいただいた。すると我々スタッフに向かって「なによ、あんたたち、私を監視してるんじゃないよ」と大声で騒ぎだす。

 挙げ句の果てには「この中にスパイがいる、私を監視して殺そうとしているのは誰?」とまた大声で騒ぐのだ。

 ヘタに刺激して騒動になってはまずいと、落ち着くまで我々は黙ってうなずいていたが、「あんたたちはスパイでしょ」と言ってショッピングセンターを去っていった。

 その後もこの行動は続き、3カ月に1回のペースでショッピングセンターに来て騒ぐ。何度目かの時に警察を要請し警察官に対応をお願いした。すると「あんたたちはグルなのよ、みんな私を殺そうとしている、誰か助けて」と大声で騒ぎだした。これまでになかった行動だっただけに心配になったが、パトカーに乗せられ警察署へ連行された後、その女性は現れなくなった。

 施設を破壊したり、他のお客さまに暴力などを振るったりしないかぎり、お客さまに対しては誠実かつ穏便に対応するのが我々警備員の務めではあるが、「不思議なお客さま」への対応はなかなか骨が折れることがある。

【連載】ショッピングセンター警備員 哀愁の日々

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