命からがら亡命したはずが…ロシア空爆を逃れたウクライナ女性、米国で無差別殺人に遭った「なぜ?」

公開日: 更新日:

 侵攻が始まって半年ほど経った2022年8月、イリーナさんは母親ときょうだいたちと共に米国への亡命が認められ、ノースカロライナ州シャーロットに移住した。

 そこでイリーナさんは英語をマスターし、芸術の才能を生かしながら、動物診療助手を夢見て努力を重ねていた。事件当時は、ピザレストラン「ゼペディーズ・ピッツェリア」でウエートレスとして働いていた。

 市警とCATSが事件後、捜査などのために詳細を公表しなかったが、9月5日、CATSが凶行の瞬間を捉えた監視カメラの映像を公開したことをきっかけに、事件はSNSで急速に拡散。メディアもそれに追随する形で報じ、全米の注目を集めた。

 戦争から逃れてきた若い女性が無差別殺人の犠牲になったこの悲劇は、被害者が白人のウクライナ人女性、加害者が黒人で精神疾患を持つ常習的犯罪者であることから、人種問題、移民問題、メンタルヘルス支援制度の欠陥などさまざまな要素が絡み合って、複雑な政治、社会的問題が浮き彫りになっている。

  ◇  ◇  ◇

 理不尽な犯罪に憤りを覚えたら、下の【関連記事】も要チェックだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差