米ルイジアナ州で27年収監の死刑囚が冤罪を晴らして釈放…全米で大きな反響呼ぶ

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 米ルイジアナ州で27年間も死刑囚として収監されていた男性の有罪判決が取り消されて釈放──大きな反響を呼んでいる。

 冤罪を晴らして釈放されたのはジミー・ダンカンさん(58)。1993年、同州オアキタ郡で、当時ダンカンさんが交際していた女性の1歳11カ月の娘が浴槽で溺死しているのが発見された。

 検察はダンカンさんが娘をレイプした上で溺死させたとして、98年に第1級殺人罪で起訴。娘の体には噛み痕が残されており、ダンカンさんの歯形と一致。これが決め手となって死刑判決が下された。

 その後、冤罪救済の米非営利団体「イノセンス・プロジェクト」などがダンカンさんの無罪を主張する活動を行い、「噛み痕」が捏造だったことを証明。また娘の病歴が明らかになり、死因は事故による溺死だったことが専門家の証言で確認された。

 こうした審理の結果を受け、裁判所は今年4月24日、有罪判決を無効にする判決を下した。ダンカンさんは11月26日、収監されていたアンゴラ刑務所から釈放された。写真(同団体の弁護士、クリス・ファブリカントさんのインスタから)は釈放後、支援者たちと抱き合うダンカンさん。

 ネットでは「正義がなされた」と喜ぶ声や、冤罪を生み出した検察や法医学者らへの批判の声が上がっている。

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