3・11関連倒産は負債1・5兆円…危惧される熊本地震の影響
宮城県に本社を置く冷蔵倉庫・製氷業の田中製氷冷蔵が、今年3月に“倒産”した。1883(明治16)年創業の老舗企業だが、経営悪化から立ち直れず、株主総会で解散を決議、特別清算を申請した。
この会社が業績悪化に陥ったのは、2011年3月11日に起きた東日本大震災で冷蔵倉庫の一部が損壊したためだ。大震災から5年以上が過ぎたが、経営は改善せず、苦しみ続けた揚げ句、倒産していく企業はいまだにある。
東日本大震災の関連倒産は、東京商工リサーチの調査によると、今年3月に9件発生。累計で1712社、負債総額は1兆5892億1400万円に達した。
今年4月14日に起きた熊本地震の影響が広がっている。「操業停止」や営業再開の「見通しが立たない」企業は107社あった(19日時点)。
被害状況を把握し切れず、業績に与える影響が見えてこない。ソニーや東京エレクトロンなど、今期(17年3月期)の業績予想を延期する企業も続出している。
■東京からの進出企業は1490社