親子上場解消のカジ切る「豊田自動織機」割安放置の危うさ
不動産・ホテル運営のユニゾホールディングスの争奪戦が契機となり、日本で敵対的買収が活発化する可能性が高まってきた。すでに東証の上場不動産投資信託(REIT)市場では、さくら総合リート投資法人を巡る争奪戦も起きている。
これは同業のスターアジア不動産投資法人が敵対的買収に動いているのに対し、三井物産が主導する投資法人みらいがホワイトナイト(白馬の騎士)となり、友好的買収(両者の合併)を提案。また、東証1部市場でも割安に放置された含み資産株の見直し買いが始まっている。
豊田自動織機(6201)はトヨタ自動車の源流企業で、トヨタグループの持ち株会社的存在。トヨタ自株を2億3846万株(発行済み株式の7.2%)を保有し、これだけでも時価にして約1兆6000億円に上る。同社の時価総額は1兆9000億円のため、トヨタ自の持ち株だけで、その8割に相当するのだ。