「楽天市場」崖っぷち 出店者が反旗翻し公取委に申し立て
通販サイト「楽天市場」の出店者らが、楽天に対し反旗を翻した。
楽天は購入額3980円以上の送料を沖縄や離島を除き一律無料にする計画で、来年3月からの導入を予定。送料を負担するのは店側で、商品によっては赤字を強いられる。そのため出店者らが、独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」に当たるとして、公正取引委員会に調査を求めたのだ。楽天との交渉に向け組合組織の設立準備にも入ったという。
楽天側は「利用者の獲得や購買額の増加が期待でき、長期的には店側に多くの利益を還元できる」と主張するが、この話、コンビニオーナーが本部に対し、24時間営業やフランチャイズ契約の見直しを訴えた一件を思い出させる。
「負担を押し付けられる出店者が反旗を翻す気持ちは理解できる。通販サイトが楽天1強の時代は、出店者は従うしかなかったが、LINEと経営統合したヤフーのショップなど出店先の選択肢は他にもある。条件闘争になるのは当然です」(「経済界」編集局長・関慎夫氏)