高級ホテル並みの居住空間「ドームハウス」に大流行の予感
3430万人といわれる今年の訪日外国人旅行客数(JTB「2020年の旅行動向の見通し」から)は、新型コロナウイルスの影響で大幅減が避けられないが、観光が日本の数少ない有望産業のひとつであることに変わりないだろう。ここ数年で従来のホテルや旅館以外に宿泊施設は多様化。民泊のほか、トレーラーハウスや1~2人向けのタイニーハウスも人気だ。
「屋外での食事やアクティビティー、宿泊が楽しめるグランピングがブームですが、ドームハウスやモンゴルの遊牧民が暮らす移動式のゲルなら、建築不要で初期費用をそれほどかけずに開業できるので、こうした宿泊事業に乗り出す会社も最近では増えています」(旅行ジャーナリスト)
ドームハウスに宿泊した40代男性によると、一見アウトドアのテントのようだが、実際は高級ホテルの客室並みに快適だったという。天井が高く中は広々としていて、じゅうたん敷きの床に大型ベッドのほか、トイレや洗面所、シャワー室、クローゼット、冷蔵庫、冷暖房まで完備されていたという。ドームハウスを取り扱うHISANAGA代表取締役の久永昌一郎さんに話を聞いた。
「3年前からポーランドのエフドームの正規輸入代理店をしていますが、これまで70~80棟ほど輸入しています。近年は旅館や式場の運営会社のほか、遊休地を生かして宿泊事業を行いたいという地主の方や商社からの引き合いが増えています」