大塚家具が7年ぶり増収 “家具や姫経営”脱却で黒字転換に光

公開日: 更新日:

 経営権の争奪など壮絶な“親子喧嘩”の末、経営危機に陥っていた大塚家具から久々に明るいニュースが届いた。

 21年4月期第3四半期決算は売上高199億8400万円と、7年ぶりの増収(前年同期間比3%増)となった。通期は赤字での着地予想だが、業績改善が進み、来期の黒字化が見通せるところまで来ていると市場関係者は話す。

「19年2月に大塚家具と業務提携、12月に子会社化したヤマダデンキとの一体販売が功を奏しています」

 大塚家具の店舗で家電を、ヤマダデンキの店舗で家具を一緒に展示販売する「暮らしまるごと」提案が、売り上げを押し上げている。

 創業者の大塚勝久氏の長女、久美子氏が昨年12月に社長を退任。大塚家具は一族経営に幕を閉じ、ヤマダホールディングス社長の三嶋恒夫氏が会長兼社長に就任。現在、ヤマダ主導による経営再建が進められている。

黒字化できなかった家具や姫

 14年7月に社長を解任された久美子氏は、15年1月に社長に復帰。ここから、大塚家具は苦難の道のりを歩むことになる。

 市場環境の変化から、父・勝久氏が進めてきた路線と正反対の「会員制廃止」「脱高級路線」などを掲げた久美子氏。しかし、それが裏目に出て、久美子氏が再びかじ取りを始めて以降、業績は目を覆いたくなるほど悪化。一時は無借金で現預金が110億円もあったが、毎期連続で大幅な赤字を出し続け、財務状況は大幅に悪化。60億円相当の投資有価証券もゼロになった。

 ヤマダによる抜本的な構造改革で、ようやく息を吹き返そうとしている。

 19年12月に発表された子会社化に際して、ヤマダHDの山田昇会長は、「チャンスを与えないといけない。うちは結果主義。黒字にできるというのでやらせる」と、久美子氏にもう1年チャンスを与えた。しかし、久美子氏は結果を残せず社長の座を追われた。

「黒字化について道筋が付きつつある今のタイミングで、過去の業績について責任を明確にしたい」と自ら退任を申し出たという久美子氏からは、長年にわたる業績悪化への反省の弁が聞かれなかった。

「ヤマダとの提携による黒字化への道筋は自分がお膳立てしたとアピールしたかったようですが、結果的に父が築いた城をヤマダに明け渡すことになりました」(前出・市場関係者)

 現在、自ら立ち上げた会社でこれまでの経験を生かしてコンサルタント業務を行っているという久美子氏。退任してから黒字が見え始めたいま、何を思う? 

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    宮本亞門さん「私が一番心配なのは国民の心が折れること」

  2. 2

    熊田曜子の疑惑に“不倫大好き”大手メディアが沈黙のナゼ

  3. 3

    小室圭さん不信を生んだ「婚約内定」発覚翌日の不可解行動

  4. 4

    台湾に激震!アストラゼネカ製ワクチン接種直後に36人死亡

  5. 5

    巨人あるか今季2度目の“粛清人事”…阪神に惨敗で3位に転落

  6. 6

    厚労省がワクチン“死亡事例”の詳細を公表しなくなったナゼ

  7. 7

    巨人66億円FA組と新助っ人総崩れ…原監督が引導渡される日

  8. 8

    眞子さま“10月婚”諦めず…小室さんとの新居購入が困難な訳

  9. 9

    熊田曜子の離婚は成立するのか?DVに詳しい弁護士に聞いた

  10. 10

    丸川五輪相“ああ勘違い”空回り 妄言連発に自民からも苦言

もっと見る