重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

2021年のIPOが120社超え 14年ぶりの高水準に「上場ゴール」を懸念する声

公開日: 更新日:

 2007年以来、14年ぶりとなる100社超えを達成する見通しだ。今年の新規株式公開(IPO)企業数で、最終的には93社だった前年を3割強上回り、120社を突破する勢いだ。世界にあふれ返る緩和マネーを取り込んで自社の成長につなげようというわけだが、個人投資家の一部には「上場ゴール」を懸念する声もくすぶる。

 IPO社数は1990年代後半からほぼ毎年100社を超える水準で推移してきた。2000年には過去最高となる204社が上場。06年にはそれに次ぐ188社を記録している。

 しかしリーマン・ショックのあった08年に前年比6割減の49社へと激減。翌09年にはさらに19社にまで落ち込み、10年も22社と低迷。その後は持ち直したものの11年以降、一度も「100社の壁」(市場関係者)を乗り越えられないできた。

 東京五輪開催という慶事に平仄を合わせる形でIPOが活発化し「100社超えが確実」と目されていた昨年もコロナ禍が水を差した。3~4月にかけては東京証券取引所から上場承認を受けた企業18社がIPOの中止または延期に追い込まれる始末。緊急事態宣言が発令されていた4~5月のIPOはわずか1社にとどまるという寂しさだった。

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