中西文行
著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

岸田政権の政策は「新しい社会主義」賃上げを提唱するもいまだに伸び悩み

公開日: 更新日:

 日銀によれば、2021年9月末時点の個人の金融資産残高は1999兆8000億円と過去最大だった。昨年末には2000兆円を突破したようだ。この増加は、コロナ不況とは無関係で7四半期連続というから驚く。

 21年10月以降の米国株高や円安で、内外投資信託の価格が値上がりし、12月にはボーナス支給もあったためだ。金融資産がはじめて1000兆円となったのは、1990年。「失われた30年」のデフレ下で個人の金融資産は倍増した。

 富裕層は多額の資産を保有しているが、そうした個人は海外株への投資も加速している。海外株を組み込む投信への純流入額(流入から流出を引いた値)は21年に7兆円を超え、集計できる06年以降で最大となった見通し。

 日興リサーチセンターによると、上場投資信託(ETF)を除く海外株投信への21年の純流入額は12月16日時点で7兆9196億円。これまで最大だった07年の5兆6760億円を大きく上回った。

 経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、主要先進国のオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国の8カ国の賃金(現地通貨建て名目賃金)に関して、2000年を100として指数化した、2000年から19年までの賃金の伸びは、8カ国のなかでマイナスとなっているのは日本だけ(マイナス4.2%)。日本を除く7カ国の賃金の伸びを見ると、オーストラリアは80%台、カナダ、英国、米国は60%台、フランス、ドイツは50%台、イタリアでさえ40%台である。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

  2. 2
    ジャニー氏の庇護を受けてきた東山紀之の“裏の顔” 超人気女優との"同棲"も事務所パワーで握り潰す

    ジャニー氏の庇護を受けてきた東山紀之の“裏の顔” 超人気女優との"同棲"も事務所パワーで握り潰す

  3. 3
    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

  4. 4
    大野智が描いたのか? インスタ投稿の“ダークな抽象画”に「香取慎吾のと一緒!」の声が噴出

    大野智が描いたのか? インスタ投稿の“ダークな抽象画”に「香取慎吾のと一緒!」の声が噴出

  5. 5
    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

  1. 6
    マッチがジャニーズ性加害問題“暴露”予告…“薄っぺらい退所”批判の東山紀之に特大ブーメランか

    マッチがジャニーズ性加害問題“暴露”予告…“薄っぺらい退所”批判の東山紀之に特大ブーメランか

  2. 7
    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

  3. 8
    どうなる“ジャニーズの妻たち”の命運…木村佳乃は「ソーセージを食べる演出は絶対できない」

    どうなる“ジャニーズの妻たち”の命運…木村佳乃は「ソーセージを食べる演出は絶対できない」

  4. 9
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  5. 10
    木村拓哉の「ジャニーズ退所情報」で嵐は…松本潤以外のメンバーが来年11.3以降に進む道

    木村拓哉の「ジャニーズ退所情報」で嵐は…松本潤以外のメンバーが来年11.3以降に進む道