著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【東京佐川急便事件】異聞(58)検察の意を伝えるだけの伝書鳩の役回りはご免だった

公開日: 更新日:
宮澤喜一次期首相(当時)/(C)日刊ゲンダイ

 阿部文男の事件に戻る。阿部事件の捜査を指揮する検察幹部は、次期首相の宮沢喜一が組閣に当たり論功行賞で派閥事務総長の阿部を閣僚に起用すると厄介だ、と考えていた。仮に、検察の捜査内容をよく知らないまま起用したとしても、いったん任命してしまうと、首相には任命責任という政治上の責任が生… 

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