小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

次世代スバル フォレスターがプチプレミアム化 そして遂にトヨタ式ハイブリッド搭載か?

公開日: 更新日:

スバル フォレスター

 国内発売は再来年ぐらいになりそうだが、注目の新車が北米LAオートショーで公開された。それはスバル次世代フォレスター。

 97年の初代発売から数えて6代目になるコンパクトSUVだが、代を重ねるごとに存在感は増している。当初は背が高めのステーションワゴンという感じだったが、徐々にSUVらしさを増し、この世代はプチプレミアム化と同時にエコ化もなされるのだ。

 具体的なトピックスは、北米マーケットでは再来年に追加されるであろう新世代電動パワートレイン。遂にトヨタハイブリッドの技術が供与されるようで、巷でいわれる「ハイブリッドの割に全然燃費が良くない」不満が解消されそうだ。

 それでいてエンジンには同社自慢のフラット4を使うというので楽しみ。走りがスバルらしくて燃費もいい! 夢の組合せになるかもしれない。

自慢のヘキサゴングリルがよりスクエア化

 かたやボディ全体には、フォレスターらしさを残しつつ、ほど良くプレミアム感が加味されている。

 現地情報によると全長×全幅×全高は4655×1830×1730mmと現行モデルに比べ15mm長く、広くなっているだけ。扱いやすさはほとんど変わらない。

 それでいて見た目の高級感、ワイド感のアップはなかなかで、肝心のフロントマスクは自慢のヘキサゴングリルがよりスクエア化。同時にセンターを左右貫くガーニッシュが一体感をより高める。

 そのほかボディパネルの前後左右にはいままでなかったヘキサゴン模様のエンボス加工が入るなど、小技も効いている。

 一方、走りやハイテク系に関しては、すでに発売されているスバルコンパクトのクロストレックやインプレッサと同程度になりそう。

 ボディ骨格はSGP、スバルグローバルプラットフォームの改良型。フルインナーフレーム構造や構造用接着剤によりボディ剛性が強化され、2ピニオンステアリングシステムによりダイレクトなステアフィールが得られる。

 先進安全もアップデートされ、センターに広角カメラを追加した最新世代アイサイト搭載。高速での追従性能やレーンキープ性能が高まると同時に、交差点で真横から来る歩行者や自転車に対応した被害軽減ブレーキも付く。

プチプレミアム化と同時に価格をどこまで抑えられるのか

 インフォテイメントシステムはコスパ重視。ここが国内上級ワゴンのレヴォーグとは一線を画すところで、あえてフルデジタルメーターや一歩先行く先進安全のアイサイトXは搭載しなさそう(一部選べるようになるかもしれないが)。

 それは先進機能をフルに盛り込むと車両価格が高くなりすぎるからで、例えばレヴォーグは装備を山盛りにすると車両価格が400万~500万円を平気で超える。

 そこで次世代フォレスターは高精度地図を必要とするアイサイトXやデジタルパネルを省くなど、買いやすさ戦略を取ってくるはずだ。

 とはいえ、インテリアには今までにないスウェード生地なども選べ、見た目から触感までレベルはどんどん上がっている。

 プチプレミアム化と同時に価格をどこまで抑えられるのか。そのあたりが次世代フォレスターの最大の焦点になるだろう。

 とにかく見た目や質感などでプレミアム性は確実に上がった。それだけは筆者が保証しよう。

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