岸田首相の政倫審出席は完全墓穴…野田元首相にボコられ「政治資金パーティー」自粛を約束

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“中止”ではなく“延期”にしたパーティーの不可思議

 それ以上に岸田首相にとって厄介なのは、昨年12月に“延期”とした「岸田文雄と国政を語る会」を、延期ではなく“中止”にしなくてはならないことだという。パーティーを中止にすると、パー券を買ってくれた企業名や個人名をすべてオープンにする必要があるからだ。

 政治資金パーティーは、パー券の購入額が1回20万円を超えない限り、購入者を「収支報告書」に記載する必要はない。しかし、パー券の購入代金を返金するとなると、1万円以上の支出は、すべて記載しなければならない。以前、自民党稲田朋美議員がパーティーを中止した時も、収支報告書にすべて記載せざるを得なくなった。

 岸田首相が昨年12月開催予定だったパーティーを“中止”ではなく“延期”にしたのも、収支報告書への記載を避けるためだったに違いない。

「一昨年(2022年)12月に開いた『岸田文雄と国政を語る会』は、参加者約1200人、3653万円を集めています。恐らく、昨年12月に開催予定だったパーティーも3000万円以上、カネを集めているはずです。パーティーを中止にするとなると、購入者に返金し、収支報告書に記載することになる。社名が出ないことを前提にパー券を買った企業からすれば大迷惑でしょう。岸田首相も、どの企業が資金源なのかバレてしまいます」(政界関係者)

 安倍派幹部を政倫審に引っ張りだすことに成功した岸田首相は、してやったり、という気分だったかもしれないが、政倫審で追及され、完全に墓穴を掘った形だ。

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