著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

バブル期を彷彿!アパート・マンション向けローンが急増中…“シブ銀”こと静岡銀行も首都圏に攻勢

公開日: 更新日:

 堅実経営で知られる静岡銀行もその一行だ。「静岡銀行は“シブ銀”とも呼ばれるほど、融資のヒモが固い銀行だが、相続対策向け融資、資産形成を目的とした融資に特化した専門部署を設け、県外の都市圏に住む富裕層向けアパマンローンで攻勢をかけている」(関東の地銀幹部)という。富裕層の中には、医師や弁護士、公認会計士らがピックアップされているようだ。

■スルガ銀行の二の轍を踏まなければいいが…

 だが、静岡の地銀では、2018年にスルガ銀行が同じ首都圏の富裕層をターゲットにシェアハウス投資を積極的に働きかけ、不適切融資が横行したとして金融庁から業務改善命令を受けた事例がある。「静銀が同じ轍を踏むことはないだろうが、これから金利が上昇局面入りする過程で、借り手が返済に苦慮し、不良債権化するリスクは付きまとう」(メガバンク幹部)との指摘も聞かれる。

 いつか来た道にならないことを祈るばかりだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」