「空間デザイン心理学」とは…ソファの位置で離婚も!間取りと家具の配置で人間関係は変わる

公開日: 更新日:

高原美由紀(1級建築士)

 なぜか近ごろ家族仲が良くない、仕事がうまくいっていない──それ、原因は住まいの間取りかもしれない。

「空間デザイン心理学」とは、人々が自然と望む人生を実現できるような空間を設計する学問。創始者である高原美由紀さんは、この学問がどのように人々の人生に影響を与えるかを語る。

「単に幸せになることやお金を稼ぐことではなく、個人が本当に望む人生に近づけることが狙いです。というのも人は自分が本当に望んでいることに気づいていないことが多いからです。例えばシャンデリアや暖炉を欲しいと思う背後には、自己肯定感を満たしたいといった感情が隠されている場合があります。しかしそれに気づかないまま家に設置しても、根本的な解決にはなりません。通常の住まいづくりでは、専門家がそこに疑問を挟むことはありませんが、空間デザイン心理学においては深層心理下にある本当の感情に焦点を当てます。感情とその人の真のニーズを明らかにし、それに基づいて空間をデザインするのです」

 例えば、リフォームをしたいと相談に来た女性。よくよく話を聞いてみると、実は家族とのコミュニケーション不足を解消したいというのが真のニーズだと高原さんは気づいた。そこで家族との会話が自然と増える家具の配置を提案。家族円満を実現するだけでなく、無駄な出費も抑えられたという。

 気になるのは、なぜ間取りを工夫するだけで家族関係が良好になるのかだ。そのメカニズムを高原さんはこう説明する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー