著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

自民党「地域金融議連」が初会合 「公租公課税滞納」倒産が重要な“裏テーマ”か?

公開日: 更新日:

 公租公課のうち、企業にとって特に負担の重い社会保険料は、コロナ禍に最長3年にわたる納付猶予措置が設けられ、企業の資金繰りを支えてきた。しかし、ポストコロナに向けて企業活動が正常化するにつれ特例措置も順次縮小。業績不振のなかで消費税と社会保険料の支払いに窮した企業や、猶予期間中に業績を立て直すことができなかった企業の倒産増加が目立っているという。

 なかには、「年金事務所に売掛金をいきなり差し押さえられて、事実上の倒産に追い込まれた事例もある」(地銀幹部)という。

 また、「公租公課滞納」倒産のほとんどのケースは破産のため、「清算型」の倒産が多くを占めている。「再生型」は民事再生法を中心に少数にとどまっている。

 日本年金機構によると、厚生年金保険を含む社会保険料を滞納している事業所は、22年度末時点で14万811事業所に上るという。政治の出番かも知れない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性