質感だけじゃない!マイチェン三菱アウトランダーPHEVは、EV航続距離に走りまでヤバくなっていた
三菱アウトランダーPHEV(車両価格:¥5,263,500/税込み~)
おそらくみなさんもCMで見てるはずの「ごちゃごちゃうるせえ、いいクルマ」たるマイチェン版三菱アウトランダーPHEVに、公道でやっと乗ってきた。
筆者が以前から「メルセデスだったら1000万円」と言っている、電池がデカい割にお買い得な500万円台スタートの本格PHEV(プラグインハイブリッド)SUVだ。ソイツがほぼ3年ぶりに一新されたわけで、確かに評価の高い内外装の質感アップは予想以上だ。
外観は一瞬分かりにくいが、フロントグリルやバンパーの一体感が絶妙に増し、加飾もシブい色調のチタニウムグレーに。アルミホイールも重厚感ある新デザインになり、リアコンビランプもスモークタイプに変更。ウィンカーやバックランプまでもれなくLED化した。
うるさいくらいに全面的に質感がアップ
ある意味、細かいところにやたらうるさいYouTuber対策がなされているわけだが、内装の質感アップもまた細かく充実。
まずスマホ連携ナビが9インチからデカい12.3インチになり、地図もストリートビューや航空写真ビュー対応に。
バックミラーはフレームレスのデジタルタイプになり、上級グレードはシートヒーターに加えてシートベンチレーションまで標準装備。同時に最上級「P Executive Package」の新色ブリックブラウンのセミアニリンレザーシートは分かりやすくリッチ感プンプン。オーディオもヤマハと共同開発した国産プレミアム系を搭載し、確かにうるさいくらいの全面質感アップ。好評なのもよくわかる。
だが乗ってびっくりしたのは、走りの質の変化だ。そもそも20kWhの大容量電池を積んでいたのが、今回新たにGSユアサ製の22.7kWhに載せ替えられ、EV航続距離はハイグレードで従来の83kmから102km(WLTCモード)へと約20km伸びている。
一方で、フロント85kWでリア100kWの前後ツインモータースペックは変わらない。じゃあ、走りは航続距離が伸びただけか? と思いきや、これが全然違うのだ。
高速域での加速がハネ上がった
ここからがEVの難しいところだが、電池性能は単に容量だけでは測れず、単位時間出力というのがあり、コイツが新電池はかつてより一部で6割もアップしている。
つまり航続距離が伸びただけでなく、特に高速域での加速がハネ上がっている。オマケに足周りも今回タイヤをオールシーズンからサマー用に交換し、乗り心地やステアリングの切れがアップ。これに対応し、三菱自慢のS-AWCと呼ぶ前後電動トルク制御を変え、よりしっとり滑らかに、なおかつ意のままに曲がれるようになっているのだ。
同時に、状況によって自動開閉するグリルシャッターや床下アンダーカバー、リアバンパー形状の改良で空力性能が改善。オマケにPHEVシステムの効率化により、ハイブリッド燃費はベーシックなMグレードで16.6km/ℓから17.6km/ℓに、中上級グレードで16.2km/ℓから17.2km/ℓにアップ。走りが上質化したうえ、電動走行距離にハイブリッド燃費まで良くなっているってわけ。
確かに、骨格や表面的なパワースペックは変わらない。だが内外装から走りまで、まさしくうるさくゴチャゴチャ全面進化してるので、気になる方はぜひ試乗をオススメする。
■関連記事
-
語り部の経営者たち 象印マホービン 市川典男社長(3)高級炊飯器がヒットもライフステージにあわせて選ぶことができる製品を…
-
語り部の経営者たち 象印マホービン 市川典男社長(2)家庭用品メーカーのトップブランドを目指して…“CM戦略”が大当たり
-
注目の人 直撃インタビュー リゾート開発計画に揺れる野沢温泉村の村長に聞いた「ニセコでも白馬でもない独自文化の根付く唯一無二の村をつくる」
-
「もうけびと」に聞く金儲けの秘訣 ゴキブリ駆除で業界革命を起こした男に聞いた 完全駆除率99.5%、リピート率97.9%の秘密
-
クルマは乗らなきゃ語れない 新型ダイハツ ムーヴに初試乗! スライドドア化は是か非か? 王者ホンダN-BOXと比べてみた
-
経済ニュースの核心 「エムット」の商標巡り“ニアミス”騒動も…三菱UFJ銀はポイント還元率最大20%ブチ上げ預金獲得強化へ