株式会社ソムリエ 守川敏代表取締役(1)弘兼憲史が半生を書き下ろした「六本木のナイト」

公開日: 更新日:

 ただ、その道は決して平坦ではなかった。女性やお金をめぐり欲望がひしめく六本木で、守川も数えきれないほどの修羅場を味わった。守川が特異なのは、反社会勢力が幅を利かせるなかで、暴力を振るわれようが嫌がらせを受けようが、ゆるぎない正義感で切り抜けてきたことだ。

「弘兼先生は、ほぼ忠実に描いてくださったのですが、実際には漫画では描けないようなこともたくさんありました」

 守川は、錦帯橋で有名な山口県岩国市で生まれた。父はエンジニア、母は進学校の私立・高水学園高水高校の教師だった。

「私は3月の早生まれで、子どものころは背が低く、発育も遅く、岩国という田舎でボーッと育ちました。ただ母はとても教育熱心で、たくさんの習い事に通わされ、物心つく前に無理やり勉強させられました。今となっては、幼い時に基礎学力をつけてくれたことに感謝していますが、そのころの私は、勉強嫌いで逃げ回っていました」

 それにしても、ヤクザにも物おじしない正義感は、どこから来ているのか。守川には、小学生の時の忘れられない出来事がある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」