回復しない日本人の海外旅行…出入国数はGWもふるわず、コロナ禍前の半分に
「海外旅行はすでに日常品からぜいたく品に完全に移りました。為替の円安や物価の高騰から日常生活も厳しさを増し、これまでのように気軽に海外旅行に行ける状況ではなくなっています」
その理由をこう説明する。
「前年の2倍近いコメの値段が象徴していますが、賃金の上昇を上回る物価高が止まりません。ホテル、旅館の宿泊代も高騰し、東京ではビジネスホテルでも1万円で泊まれない。トランプ関税の影響が一般消費者の先行き不透明感を強め、目的がなければ旅行やレジャーにおカネを使わなくなり、すでに完全な節約型生活に消費者は入っています。こうした状況が、GWにまず表れたといえますね」
日銀が3カ月ごとに実施する「生活意識に関するアンケート調査」では、9割台後半の回答者が1年前に比べた物価高を実感していると答えている。また、現在と1年前の景況感では、「悪くなった」とする回答がこの3月の調査では前回の59.8%から64.4%にまで増えているのだ。
■夏に向け一段と景気低迷か