備蓄米を求めて近隣店舗を巡ると…コメ価格の4極化がますますクッキリ

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 すると店員は、申し訳なさそうに「土曜日(14日)に備蓄米の入荷はありましたが、入荷したのは5キロ1850円の備蓄米が2袋だけでした。その後の入荷はなく予定もありません」。

 さらにプロ野球ロッテ球団のファーム本拠地誘致が決まった君津市。ドン・キホーテ君津店では、「入荷はなく予定もありません。ブランド米は5キロ3709円と4090円の2種類入荷しています」(同店舗店員)。

 グループ内に「肉のハナマサ」を持ち関東に110店舗を展開するジャパンミート(本社・土浦市)君津店では「今週中(16日から)には入荷が始まる予定ですが、細かい日程は決まっていません。千葉県内では千葉市内の一部の店舗しか入荷できていません」(同店舗店員)。

 81万トンの備蓄米が放出されながら、スーパーやコンビニ店など小売りに届かないこうした状況は、おそらく都市部を除く全国の市町村も同様ではなかろうか。農水省が放出された入札備蓄米31万トンの出荷先を調査した結果では、小売店に流通したのは3万9994トンとわずか12.8%でしかない(5月25日時点)。ただ、5キロ1850円の備蓄米の出回りが米価全体に大きな影響を及ぼしていることは間違いない。経済評論家の荻原博子氏がいう。

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