トランプ大統領が熱烈支持層と対立のナゼ? エプスタイン事件めぐりMAGA派を「愚かな人々」呼ばわり
米国内では最大の関心事に
これまで散々、陰謀論を巻き散らしてきたトランプ大統領が、陰謀論を否定する側に回るとは何とも皮肉である。MAGA派の期待に応えて、エプスタイン氏に関する資料の一切を公開すればよさそうだが、なぜ神経を逆なでするようなことをしたのか。
上智大教授の前嶋和弘氏(現代米国政治)が言う。
「トランプ氏はエプスタイン事件についてMAGA派を突き放す一方、一応は特別検察官の設置も辞さない構えも見せています。共和党の強硬派として知られるテイラー・グリーン下院議員が全容解明にこだわっており、さすがにトランプ氏も何もしないではマズイと感じているのではないか。さらに仲たがいしたイーロン・マスク氏が『トランプはエプスタインの顧客だった』と主張したことも、火消しに追われる要因になっているでしょう。悲しいかな、米国内ではエプスタイン事件への対応が最大の関心事になっています。トランプ氏としては何としても国民の目をそらさせたいのですが、陰謀論をあおって支持者を集めてきただけに、自業自得と言わざるを得ません」
発足当初から低支持率のトランプ政権。岩盤支持層すらも敵に回しては、ますます「死に体」になるばかりだ。
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