日経平均株価は最高値更新だが…中小企業の倒産増加の不気味
日経平均は8月12日(4万2718円17銭)以降、連日のように史上最高値の更新が続く。株価上昇傾向は、日米関税交渉妥結、ウクライナを巡る米ロ、欧州首脳会談の進展が背景にあるが、株価上昇の一方で企業倒産件数が増加。なかでも中小企業の倒産増加は今後の株価動向に大きな影響を及ぼしかねない。
東京商工リサーチによる2025年上半期(1~6月)の全国企業倒産は4990件と4年連続で前年同期を上回った。注目するのが負債総額1億円未満が3857件と、1996年以降で上半期では最高の77.2%を占め、小規模企業の倒産が増えていることだ。小規模企業の倒産は今月8日に発表された倒産月報でさらに鮮明になっている。
■71.9%が資本金1000万円未満の中小個人企業
25年7月度の全国企業倒産は961件と今年最多を更新した。そのうち71.9%が資本金1000万円未満の中小個人企業で、5カ月連続で70%台が続く。
さらに、負債1000万円未満の倒産は今年最多の57件に達し、4カ月連続で前月を上回った。57件のうち資本金1000万円は55件と96.4%を占める。まさに中小企業の倒産増が顕著になってきているのだ。同社の友田信男情報本部長がこう話す。