著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

パソナの万博出展費用の赤字は“先行投資”…夢洲IR再開発を巡る大いなる野望

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 そのIR観光の延長線にあるのが、パソナが20年9月から本社機能の一部を移転させている兵庫県・淡路島だ。淡路島ではホテルやテーマパークなどの観光事業を展開している。

 淡路島の公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」には、全長約120メートルの等身大ゴジラモニュメントを20年夏にオープン。エンターテインメントアトラクションが楽しめる。また、世界で人気が高まるアニメ「クレヨンしんちゃん」や「NARUTO」をテーマにしたアトラクションも目白押しだ。

■「PASONA NATUREVERSE号」を就航

 万博開催中、パソナは、この淡路島と会場を結ぶ「PASONA NATUREVERSE号」を就航させた。淡路島・翼港-大阪・夢洲間を約1時間で結ぶ船旅で、乗船券提示でパビリオン「PASONA NATUREVERSE」に優先入場できる恩典付きだった。夢洲と淡路島を直結するルートが敷かれている。

 パソナは、万博閉幕後に淡路島にパビリオンを移設する計画だが、中でも耳目を集めたのは、iPS細胞やiPS心筋シートの技術を活用した「iPS心臓」だ。大阪大学の澤芳樹名誉教授らが開発した、大きさ約3.5センチ程度の心臓が培養液の中で動くさまは圧巻だった。夢洲エリア再開発のテーマのひとつである「富裕層向け医療」への展開を予感させるパビリオンだ。

 夢洲IRに淡路島に本社を置くパソナがどう絡むのか。夢洲地区再開発は、2030年の開業に向け工事が進んでいる。

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