著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

パソナの万博出展費用の赤字は“先行投資”…夢洲IR再開発を巡る大いなる野望

公開日: 更新日:

 パソナグループが15日に発表した2025年6~8月期連結決算は、売上高が前年同期比0.8%増の769億円、最終利益が6億円の赤字となった。今月13日に閉幕した大阪・関西万博に関し、出展関連費用約5億円を特別損失に計上したことが響いた。

 パソナは万博にパビリオン「PASONA NATUREVERSE」を出展した。その運営に関わる費用が特別損失の主因とされる。パソナは、25年5月通期にも万博出展関連費用として約48億円の特別損失を計上しており、万博出展が業績の足を引っ張った格好だ。万博出展は創業者である南部靖之氏の肝いりの企画とされるが、これだけ経営の重荷になってしまっていいのだろうか……。

「人件費の高騰などもあり、予想を超えるコスト増で収支が悪化したようだが、万博出展はパソナにとって、いわば将来に向けた必要経費のようなもの。広告宣伝効果も含め、コスト以上のメリットがある」とメガバンク幹部は指摘する。カギは、万博後に本格化する夢洲エリアの再開発との関係にある。

 夢洲エリア再開発には2つの大きなテーマが据えられている。IR(カジノを含む統合型リゾート)と富裕層向け医療だ。「大阪に観光やビジネスに来た世界の富裕層が、夫がカジノで興じている間に、妻はアンチエイジング(抗加齢)の治療を受けるというイメージが想定されている」(金融関係者)という。

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