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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

株高効果は限定的…倒産件数の増加傾向に警戒せよ! 政府が33カ月ぶり判断引き下げ

公開日: 更新日:

 政府の10月の月例経済報告では、倒産件数に関し、前月までの「おおむね横ばいとなっている」から「このところ増加がみられる」に引き下げた。倒産件数判断の引き下げは2023年1月以来33カ月ぶりだ。運輸業や建設業などで人手不足が深刻化し、事業継続が困難になっているとされた。

 ただ、これらの業種の人手不足は、1980年代から続く若年層の6K(きつい、汚い、危険、厳しい、給料が安い、帰れない)嫌いで恒常的。いま土木建設の現場には外国人労働者が目立つ理由だ。

 こうしたなか、経団連の2026年春闘に関わる「経営労働政策特別委員会報告」の原案が10月29日、判明。働き手が所得向上を実感できることが個人消費の喚起にもつながるとして、「賃上げの力強いモメンタム(勢い)定着が求められる」と強調した。11月上旬に開く専門委員会などで議論を重ね、来年1月に公表する見通しという。

“大樹”のトランプ米政権に歩み寄りではないが、大企業の賃上げ主導、貯蓄にも消費にも好影響の「寄らば大樹の陰」に期待である。

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