利上げ不発で1ドル160円台と“無風”のまま…企業の切望相場「136.8円」との乖離ちっとも縮まらず

公開日: 更新日:

利上げ0.25%程度では「日本円=最弱通貨」の認識は払拭できず

 金融ジャーナリストの森岡英樹氏はこう指摘する。

「あれからわずか4年とはいえ、136円台に戻る展開は現実離れしている。0.25%程度の利上げでは、市場の『日本円=最弱通貨』という認識を払拭できない。借金大国にもかかわらず、積極財政を続け、生産性は向上しないし、実質賃金は上がらない。円の実力をシビアに見れば、ちょっとやそっとの利上げで環境は変わりません」

 政府・日銀は1ドル=160円台に入った4月末以降に11.7兆円を投じて円買い介入したものの、あれよあれよと言う間に押し戻され、利上げも即効性がない。

 TSR調査では、政府・日銀による為替介入ラインについて「160円未満で介入すべきだ」との回答が43.4%でトップだった。どうせやるならサッサとやれ、ということだ。

「市場は6月利上げを見込んで売りを仕掛けたということ。もっとも、政策金利が1995年以来の1%台に乗ってきたので利上げ効果はじわじわと表れる半面、年内にもう一度利上げせよ、と催促していると言えます」(森岡英樹氏)

 利上げの安心感などから、16日の日経平均株価は一時、史上初の7万円を突破。米国とイランの戦闘終結に向けた合意も追い風になったが、先は見通せない。

  ◇  ◇  ◇

 植田日銀の後手後手対応では追いつかないほど、円の価値は下がっている。関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  2. 2

    高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

  3. 3

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 4

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風

  5. 5

    神戸への“聖地帰還”めぐり騒然…山口組・司組長「7年ぶりの里帰り」は実現するか

  1. 6

    高市官邸「被災地利用PV」が首相の命取りに? 安倍元首相“コロナおこもり動画”の二の舞を自民党が危惧

  2. 7

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 8

    熊本地震の被災地利用に続き…首相官邸が今度は国民栄誉賞で「高市PR動画」作成し大炎上

  4. 9

    年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?

  5. 10

    中村倫也が「風、薫る」に大貢献…妻・水卜麻美アナとの「ずっと仲良く」「にこやかな」近況