急増する「人手不足倒産」はまだ序の口か…2026年上期は37%アップ
人手不足による倒産で、従業員や経営幹部などの「従業員退職型」の倒産も増え続けている。帝国データバンクの「『従業員退職型』の倒産動向(26年1~7月)」によると、同期の人手不足倒産件数257件のうち従業員退職型倒産は83件と、前年同期(74件)に比べ9件、約12.2%増え、22年以降5年連続で増加している。調査を担当した同社情報統括部の飯島大介氏が言う。
「現在のペースは前年(124件)を大幅に上回り過去最多の更新が確実視されています。コストアップ分をサービスや商品価格に転嫁できず、賃上げの原資を確保できない中小零細企業が増えています。賃上げができず既存の従業員の退社だけでなく、経営のキーマンまで条件のいい他社へ流出している。経営幹部の退職は早急に事業継続を断念させる大きな要因です」
業種別ではサービス業(22件)が最も多いが、建設業(20件)では大手中小とも慢性的な人手不足が続き、とくに若年層の建設業離れが深刻だ。今年の春闘で建設業は大手の平均5.37%を上回る6.76%(3万7727円)を出した。初任給も底上げ、40万円を支給する企業もある。
一方、従業員の賃上げができない中小零細企業は多く、建設業に限らず人件費高騰、従業員退職型の倒産は今後も高水準で続く可能性がある。
(木野活明/ジャーナリスト)



















