被害者家族は怒り心頭 「拉致問題」が安倍政権の命取りになる
北朝鮮から「拉致問題に関する日朝協議を中断する」と通告され、「受け入れられない」と怒った安倍政権。
首相は3日、1年ぶりに拉致被害者の家族と面会し、「解決に手段を尽くす」なんて言っていたが、「『北朝鮮に抗議した』と説明するだけで、何をどうするかという具体的な話はゼロだった」(事情通)とされる。
記者会見した増元照明さん(拉致被害者のるみ子さんの弟)は「安倍政権での状況に非常に失望している」と怒りをあらわにし、同じく被害者の松本京子さんの兄、孟さんは「結果的に何も出てこなかったのだから、交渉の仕方を変えたらどうか」と切り捨てた。
散々期待を持たせながら、案の定の結末に被害者家族の堪忍袋の緒も切れたのだろう。コリア国際研究所所長の朴斗鎮氏はこう言った。
「そもそも安倍政権の失態は、昨年5月の日朝合意から始まっています。北朝鮮は制裁解除という成果を挙げましたが、日本は何もない。思わせぶりな対応で、実を取るのは北の常套手段なのに、まんまと“空手形”をつかまされてしまった。被害者家族をぬか喜びさせ、傷つけた罪は重い。昨年7月に、北朝鮮が日本に提示した生存者リストに約30人の日本人がいたと報じた大メディアも同罪です。自分たちの都合のいい情報に舞い上がり、相手に揺さぶられているのですから、お話になりません」