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高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

安倍首相の前途に次々と湧き始めた不穏な兆し

「潮目が変わる」という政治用語がある。それまで一方に順調に流れていたかに見えた政局に急に波が立って、もしかするとこれがきっかけで逆流が生じるかもしれないぞ、というくらいの意味だが、今がまさにそれだろう。

 先週本欄で書いたように、安倍晋三首相は安保法制案について、野党がいくらピーチク言おうとどうせ上がるんだからと自信たっぷりな態度を示していたが、3人の憲法学者が揃って安保法制案は「違憲」と指摘したことが大きな波紋を呼んで審議はストップ、早くも6月24日の会期末までの衆院通過を断念せざるを得なくなった。

 公明党幹部が「違憲とは分かりやすすぎる。大失態だ」とボヤいたそうだが(9日付朝日)、その通りで、これまで安倍がチンプンカンプン議論に持ち込んで国民に目くらましをかけようとしてきた黒い霧のようなものがパッと晴れて、「なーんだ、そうか。どうもいくら議論を聞いても分からなかったのは、違憲の法案を合憲と言いくるめようとしているからなんだ」と、多くの人々の胸にストンと落ちてしまった。

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