ジャーナリスト岩瀬達哉氏が語る「漏れた年金」問題の深層

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――1年もかかったんですか。

 年金機構は業務企画や経営企画に必要なデータをあえて作らない。数字を出すとあれこれ分析され、問題点を指摘され、合理化が進むでしょ。それを嫌がるんです。せっつかれて一から調べるので、数字を出すだけでもかなりの時間がかかる。その間、他の業務はおろそかになりがちです。そういう体質は社保庁時代からまるで変わっていない。

――国民の大事な年金を扱っているという意識が薄く、ガバナンスも利いていない。

 問題は他にいくつも起きていて、例えば兵庫では昨年、年金の請求書が百数十枚も行方不明になった。内部告発で分かったんですが、職員が処理できなくなって捨てていたという話です。年金機構は「どこかに落ちた可能性大」と説明していました。京都でも昨年、似たような問題が起きています。事務ミスが発覚するとミスをした本人と上司の両方が処分されるので、互いにかばい合い、上司と部下で情報を握り潰そうとする。だから、なかなか事実が出てこない。

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