株暴落でGPIF運用損 「消えた年金」は2週間で7兆円突破
平均株価の下落幅は、大発会からの10営業日で2000円を超えた。この間、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用損が7兆円を超えたというショッキングなデータが飛び出した。国民の年金はいよいよヤバくなってきた。
金融評論家の近藤駿介氏(アナザーステージCEO)がこう指摘する。
「GPIFの2015年7~9月期の公表資料をベースに試算したところ、年初から先週末15日までの間に約7兆3800億円の損失を出した可能性が高いことが分かりました。日経平均の大幅安に加え、海外株や外債も値を下げているからです。7~9月期の運用損約7兆8899億円に迫る勢いです」
約135兆円の運用資産を持つGPIFは昨年、基本ポートフォリオを大幅に組み替えた。国債35%、国内株25%、外債15%、海外株25%などで構成されている。
近藤氏は7~9月期のポートフォリオを維持しているとの仮定で、昨年末時点の資産推計額をハメ込み、収益率のベンチマークごとに試算を行った。すると、GPIFの運用資産は年初から15日までの時点で5・26%も目減りしていたのである。