“頂上作戦”か 「弘道会本部」ガサ入れした警察の真の狙い
この定例会では分裂後2回目となる「山口組新報」の最新号が配布された。
檄文には〈山口組々員としての誇りと矜持を胸に一致団結してその力を示さなければならぬ時であります〉と書かれており、「対立抗争」が新たなステージに入りつつあることが示唆されている。
■都内で20人以上の組員が大乱闘
実際、先週末も足立区・竹ノ塚駅近くで6代目側と神戸側の組員20人以上が大乱闘を繰り広げ、兵庫、大阪、相模原でも“抗争”が行われた。警察庁は日増しにエスカレートする抗争をいよいよ看過できなくなったようだ。
暴力団に詳しい元兵庫県警刑事の飛松五男氏が言う。
「今回の弘道会本部へのガサ入れは明らかに警察側による牽制でしょう。5月26日の伊勢志摩サミットを控え、警察庁は警備体制を強化しています。『サミット期間中にドンパチを繰り広げて警察の顔に泥を塗ったら本気で潰しにかかるぞ』と6代目山口組側に警告したのだと考えられます。家宅捜索したのが弘道会本部のある愛知県警ではなく、三重県警だったのもそうした意味が含まれていると考えられます」