ワセダクロニクル渡辺周編集長<5>気が付けば同士が自然に

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 2013年、朝日新聞の特報部に移った渡辺は水を得た魚のように活躍した。NUMO(原子力発電環境整備機構)の核燃料再処理処分場を取材する過程で、言葉巧みに処分場の応募を促す詐欺師を突き止めたのも渡辺である。

 ところが、その特報部は2014年、いわゆる「吉田調書」で激震に見舞われる。

 調書に基づいて、朝日が「福島第1原発にいた作業員が『所長命令に違反 原発撤退』」と報じた記事がその後、大問題になったのである。

 2014年9月11日、「吉田調書」記事は取り消され、朝日新聞は謝罪した。訂正ではなく取り消しにし、臭いモノにフタをして責任回避しようとする経営陣に対し、渡辺は憤った。社員総会でも積極的に発言し、かみついた。こんなことでは調査報道などできない――。こう追及する渡辺の舌鋒は鋭く、他の記者は「あんまり吊るし上げないほうがいいよ」と忠告した。

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