高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

バラマキ駆使で政権が胸張る「戦後最長」ヨチヨチ景気回復

公開日: 更新日:

 誰も実感がわかない。安倍政権が先月29日に公表した1月の月例経済報告で2012年12月から始まった「景気回復」の期間が74カ月となり、「戦後最長になった可能性がある」と判断した。

 戦後最長と言われても、景気回復は亀の歩みだ。この間、実質GDPの成長率は1.2%。これまで最長だった02年2月から08年2月の「実感なき景気回復」の1.6%を下回り、高度成長期だった65~70年の「いざなぎ景気」の11.5%と比べるまでもない。

 個人消費もプラス2%とわずかな伸び率で、国民の所得が増えていないことを物語る。まさに労働者受難の景気で、統計不正で賃金上昇率を偽装したくなるわけだ。そんなヨチヨチ歩きの最長景気を牽引したのは、まず輸出の伸びだ。

 18年7~9月の輸出は12年10~12月よりも31%増えた。この間、輸出全体の2割を占める中国経済は堅調で、米国経済もリーマン・ショックから立ち直った。とはいえ、大きな支えは、言うまでもなく黒田日銀の異次元緩和がもたらした円安だ。11年に一時1ドル=75円を付けた過去最高の円高水準から一気に円安に振れ、15年には120円台に達したほどだ。

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