革新リベラルを潰した「社会党のプリンス」横路孝弘
横路孝弘(2023年2月2日没 享年82)
保守リベラルは「加藤の乱」を遂行できなかった加藤紘一が潰し、革新リベラルはその2歳下の横路が潰したと私は思っている。
東大法学部を卒業して弁護士となった横路は父・節雄の後を継いで「社会党のプリンス」とか言われたが、結局、ボンボンでしかなかった。北海道知事時代には泊原発を容認して支持者の期待を裏切っている。
2011年3月11日の東日本大震災で東京電力福島第1原発が大事故を起こし後の戦没者追悼式で衆議院議員だった横路は「私たちがなぜ原発の安全神話に寄りかかってしまったのか、痛恨のきわみです」と反省の弁を述べたが、空々しくしか聞こえなかった。
最もその甘さを露呈したのは、1972年に毎日新聞記者だった西山太吉が入手した外務省の機密電文をもとに日米間の密約を追及した時である。
私は昨年末に西山にインタビューして『西山太吉 最後の告白』(集英社新書)をまとめたが、50年経っても西山の横路への怒りは消えていなかった。
「横路から、その後あいさつは」