参院選の候補者が正式に決まらない…国民民主党「玉木執行部vs参院女子」の熱き内部ドタバタ対立

公開日: 更新日:

候補者選定基準がよくわからない

「菅野は議員総会で保守系議員に潰されましたが足立擁立は玉木、榛葉の代表、幹事長コンビが主導。ところが、それを党広報委員長を兼務する伊藤孝恵選対委員長代理と舟山康江参院会長が役員会でひっくり返した。知名度や集票力、政策能力なら菅野とは遜色なし。正直いって候補者選定基準がよくわかりません」と、全国紙記者は、足立擁立に異を唱えた伊藤らの判断に首をかしげる。

 足立擁立を見送ったのは、維新時代に労組批判をしていたことが理由だという。党職員の一人は「うちの先生たちは連合の支援がなければ勝てませんから、どうしても組合に忖度してしまう。それに足立はバリバリの保守の政策通ですから、夫婦別姓を叫んでいる連合の芳野(友子会長)や参院女子からすれば天敵でもあるのです。玉木も榛葉も女性問題を抱えているから彼女たちには頭が上がらないようです」と裏読みする。

 その言を裏付けるように、23日には、円より子衆院議員率いる「男女共同参画推進本部」の会合で、夫婦別姓のあり方をめぐり、婚姻前の旧姓に法的効力を与えるとした玉木代表案が、選択的夫婦別姓を主張する立憲案に歩調を合わせる参院の女子パワーに一蹴されてもいる。

 これまで国民民主党は「第2自民党」とヤユされてきたが、立憲との再合流を望む連合に加え、女子パワーが圧倒する参院は第2の立憲民主党化に傾く。参院選の候補者選びで見えてきたのは、国民民主党が結党以来引きずってきた衆参路線対立の根深さだ。(特命記者X)

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  3. 3

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 4

    最終盤の宮城県知事選は仰天の展開! 高市首相応援の現職vs昭恵さん&参政党支援の元自民議員でデッドヒート

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  2. 7

    高市首相が狙う悪夢の“強権官邸”復活…安倍時代の再来へ「経産-警察ライン」で恐怖政治

  3. 8

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  4. 9

    神宮再開発「新秩父宮ラグビー場」公聴会で大混乱…小池都政の横暴に都庁では徹夜で抗議

  5. 10

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情