東京3、大阪2…定数削減「試算」に自民党内は大モメ!「10増10減」仕切った森山裕前幹事長も苦言呈す
「減らすというのは……大変ですよ……」と絞り出すように
その困難さを誰よりも知るのが、自民重鎮の森山氏だ。日刊ゲンダイが電話で直撃すると、「10増10減」の際の悪戦苦闘がよぎったのか、「定数を減らすというのは……大変ですよ……」と絞り出すように言い、こう続けた。
「私は(22年から)選対委員長として『10減』の対応をしてきましたが、党内の皆さんにご理解いただくのに大変な苦労がありました。選挙区が減ってしまうわけですから、異論が上がるのは当然です。当時は何とかご納得いただいたと思っていますが、いま議論しているのは『25減』とさらに多い。比例も『20減』です。相当長い時間をかけて話し合わなければ、とても決着できないでしょう。『1年で結論が出なければ自動削減』などと、期限を切るのは、さすがにいかがなものかと思います」
もちろん、議員の身分だけに関わる問題ではない。安易に削減すれば、民意をくみ取る機能を損ないかねない。森山氏の言葉も自然と重くなる。
「これは民主主義の基本に関わる問題です。定数削減により選挙区割りが変われば、地元支援者にとっては、これまで応援してきた候補が他の選挙区に移動していなくなってしまう恐れもある。削減に向けて努力する意思は理解できますが、簡単に実現できる話ではない。『熟議』した方がいいと思います」
威勢だけはいい「身を切る改革」に、国民は騙されてはいけない。
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