女子柔道に改革の兆し? 合宿で「座学」を初導入

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 不祥事が相次いだ柔道界に、光明が見え始めた。

 女子柔道の日本代表が19日、来年2月の欧州遠征に向けた都内での合宿を公開。今合宿の課題である寝技の練習を中心に約2時間半、汗を流した。南條充寿監督が「グランドスラム東京大会(11月29日~12月1日)が終わり、2月の欧州遠征など次の大会への動機づけにしたい」と話す通り、5日間の合宿では通常の稽古以外にさまざまな講習が組まれている。

 寝技の対策としてサンボ(ロシアの格闘技)の専門家を招く他、トレーニング法や脳外科医による思考法の解説、対戦相手の映像分析や栄養指導などの座学にも取り組んでいる。南條監督によれば、合宿で選手が実技以外の講習を受けるのは初めてだという。就任以来、選手に自立を求めてきた指揮官は「所属に戻っても各自で取り組めるようにしたい」と狙いを説明した。

 これまで特に女子はトレーニングを軽視する選手が少なくなかった。間違ったトレーニングを行い、それが故障につながるケースも目立ったそうだ。対戦相手のビデオを与えられ、一度でも目にする選手はまだまし。中には相手の分析をせずに実戦に臨む選手もいたほど。それは、前近代的な精神論がはびこり、日本代表の指導者ですら「頭を鍛えるよりも稽古に励め」と選手を練習漬けにしてきたからだ。

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