綱とりかかる稀勢の里 “お膳立て”も自滅でパー

公開日: 更新日:

 こんな相撲では綱とりどころの話ではない。
 大相撲初場所2日目、初日に黒星を喫した稀勢の里(27)が、かろうじて妙義龍に勝利。腰高の立ち合いで踏み込めず、防戦一方。2度も土俵際に詰め寄られた。それでも左四つになってからは強さを見せ、妙義龍を投げ飛ばしたものの、「まさか連敗か」とヒヤヒヤしながら見守ったファンも多いだろう。

 初日はガチガチに緊張し、豊ノ島にあっさり敗れた。かつて初日黒星を喫しながら、怒涛の14連勝で横綱昇進を果たした九重親方(元横綱千代の富士)も、「(綱とりは)厳しいというか、もうない」とバッサリだった。

 今場所は何から何まで、横綱を狙う稀勢の里のためにあるようなものだ。まず、横綱の日馬富士が左足の靭帯損傷で休場。手ごわいライバルが1人欠けた。横綱審議委員会も、当初は「13勝以上で優勝なら横綱昇進」としていたが、後日「14勝の優勝同点(優勝した力士と勝ち星が同じ)でも可能」と下方修正。それでも、まさか初日に黒星がつくとは思ってもいなかったはずだ。

 さらに稀勢の里にとって追い風になるのが、2力士の状況だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」