冷めた市民、剥き出しの山肌…テレビが伝えない開幕直前のソチ

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 その半面、五輪直前にもかかわらず違和感を感じるのは「盛り上がりのなさ」。会場周辺には人があふれているものの、その大半はパスをぶら下げたボランティアや報道関係者ばかり。観光客はおろか、地元の人は皆無だ。ソチ中心部は五輪会場のあるアドレル周辺から北西におよそ40キロのところにある。「よほどの用がない限り、地元の人は会場周辺には来ない。こんな厳重な警備だし」とはカタコトの英語で話す地元ボランティア。町全体で盛り上がるという雰囲気はみじんも感じられないのだ。

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 そんな雰囲気に拍車をかけるのが「雪の少なさ」。冬季五輪会場とは思えないほど、周辺には雪がない。

 黒海沿岸の会場中心部からバスで約40分程度(距離約50キロ)かかる山岳会場に向かっても、その姿は「雪国」とはかけ離れている。ジャンプ台周辺やモーグル会場は雪に覆われていても、ひとたび視線をそらせば茶褐色の山肌が剥(む)き出しになっている。人工降雪機と貯蔵雪のおかげで、大会に支障がないとはいえ、「冬季五輪」としては寂しさが募る。

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