精神科医が分析 誰も気づかなかった浅田真央の“心の変化”

公開日: 更新日:

 浅田真央選手のショートプログラム(SP)の大きなミスは、五輪の緊張とか、メンタルが弱いというものではありません。

 浅田さんは11年12月に最愛のお母さんを失い大きなショックを受けた。今思えば、あの時から、軽い鬱を抱えながら滑ってきたと思います。彼女は真面目で頑張り屋さん、しかも周囲の人に気を使う。こういう性格の人は「メランコリー親和型」といって鬱になりやすいのです。精神的支柱の母親を亡くしたとき、キム・ヨナさんみたいに一定期間完全に休養し、心の整理をすればよかったのです。それがすぐに競技生活に戻った。以後は、周囲に心配をかけたくないので、何もなかったような顔をして練習を続け、大会に出ていたことで、心のエネルギーはどんどんなくなっていったのでしょう。

■団体戦3A失敗で出たある症状とは?

 昨年末の全日本選手権の時の浅田さんは顔色が悪く、疲れているのかなあと思ったものです。もう心のエネルギーが枯渇して、物事をポジティブに考えることができなくなっていたのではないでしょうか。それが、五輪の直前から緊張感が増し、先日の団体戦でトリプルアクセルで転倒し、心と体のバランスが崩れてしまい、いわゆるイップスといわれるような症状が出始めたと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは