「被災地復興」振りかざして突き進む 東京五輪のおぞましさ

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 被災地より、何が何でも「金メダル」と言わんばかりだ。
 日本中、いや世界中を震撼させた、あの東日本大震災から3年経ったが、被災地の復興は遅々として進んでいない。「奇跡の一本松」が話題になった陸前高田市のふるさと大使を務めている、日本ゴルフジャーナリスト協会顧問の菅野徳雄氏が、声を荒らげてこう言う。

「関東や関西圏での災害なら、国はもっとスピーディーに対応している。東北の復興が遅れても日本経済に与える影響が少ないから、ほったらかしにされているんですよ」

 今年も3月11日を迎えるにあたり、メディアは思い出したように被災地を取り上げている。10日の朝刊1面も関連記事が多かった。

「ひどい話です。金はあるのに使われていないし、人手、資材不足で公共事業が進まない。福島では原発事故に伴う避難で体調を崩し多くの人が亡くなっている。2020年の東京五輪関連施設の建設が本格的に始まれば、いよいよ東北には人もモノも回ってこない。完全な置き去り状態になります」(前出の菅野氏)

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