4連続KOも弱小相手では…色褪せる村田諒太の五輪メダル

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ボクシングミドル級10回戦

 やる前から勝負は決まっていた。ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田諒太は22日、メキシコのヘスス・ネリオに6回2分35秒でKO勝ちした。とはいえ相手は村田の1回の左フックの一発でボディーが弱いのがミエミエ。ミドル級なのにパンチも迫力なし。

 こんな相手と分かっていたからか、村田はリングに上がる花道でファンとハイタッチしたり、笑顔を見せていたように、緊張感ゼロだった。

 これでデビュー以来、4連続KOだが、五輪金メダリストの村田には勝って当然の相手。層の厚いミドル級でステップを踏んで世界へということのようだが、これでは評価も上がらず、ファンも離れていく。実際、過去3戦はゴールデンタイムに中継していたが、ネリオ戦は夜11時からの放送だった。

 ボクシングは弱い相手にいくら連勝しても評価されない。亀田興毅がいい例だ。負けても強い相手とやる方が評価される。村田と同じロンドン五輪金メダル(ライト級)のワシル・ロマチェンコはプロ転向後2戦目でWBO王者サリドの持つ世界フェザー級タイトルに挑戦。1―2の判定で惜しくも負けたが、評価は下がるどころかむしろ上がっている。6月21日には、サリドが剥奪された王座決定戦を同級1位のラッセル・ジュニアと行うことになっている。

 来年春に世界ランカーと対戦、冬には世界選手権とプロモーターは計画しているというが、この調子でやっていたら、そのころには村田の金メダルも色褪(あ)せる。

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