「7勝でエース格」の波紋 マー君に求められる“配慮”

公開日: 更新日:

■ミスした野手を睨む

 メジャーは強烈な個性の持ち主たちの集団とはいえ、チームの勝利が最優先というスタンスは日本のプロ野球以上に徹底している。野手のミスにむくれる投手は、「自分の勝利のことしか考えていないやつ」と受け取られる。中でもヤンキースはスーパースターぞろいながら、フォア・ザ・チームの意識が他球団以上に強い。チームの勝利に貢献してなおかつ、個人成績が良くないと生き残れない。注意が必要なのは言動に限らない。エースになれば体の負担もこれまでの比ではないからだ。

 ルーキーの田中は開幕直後の登板間隔を配慮された。本来なら中4日中心の3番手評価も、日程の関係で4月に中5日が2回ある4番手として起用された。だが、投球回数と登板間隔はこれまで以上にシビアになる。エースが先発した試合はよほどのアクシデントがない限り、リリーフ陣も中盤まで準備しない。

「疲労がピークに達して投球に悪影響を及ぼす場合、自ら降板を直訴したり、登板を回避したりすることも必要になってきます」とはNHKメジャーリーグ中継で解説を務める武田一浩氏。

 勝てば勝つほど、制約や負担は増えることになる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々